さらに、股関節の周りを靭帯(Y靭帯・恥骨大腿靭帯)
が補強しています。
股関節では動きが自由でも、Y靭帯が厚く強いために
動きを制限しています。
<いろいろな動きが可能な関節>
靭帯で守られた股関節は、球関節だからこそ各方向に
自在に動くことが可能になります。
①前にあげる屈曲
②後ろに伸ばす伸展
③外側にあげる外転
④外側にあげた下肢を戻す内転
⑤外側に回旋する外旋
⑥反対の内側に回旋するのが内旋
<ダンスの基本はターンアウトから>
股関節の外旋は、ダンスにおいても基本になります。
股関節の外旋には、筋肉もかかわっています。
ではどんな筋肉か、みてみましょう。
股関節の外旋 … 大殿筋・中殿筋・腸腰筋・外旋筋群
股関節の内旋 … 内転筋群・大殿筋
これらの筋群がかかわって、プリエやパッセ、アラベ
スクなどの動きにつながっていきます。
この時、十分な柔軟性が無いと余計な部分が緊張したり
正しいポジションが取れなくなります。
皆さんは、筋肉の名称などは、あまり覚える必要はない
でしょうが、骨格はある程度理解した方がストレッチを
行う上でとても有効ですよ。
皆さんが、ダンスレッスンで行う各脚でのポジションで
のプリエの動きは、体幹がぶれないようにすることで
股関節を開きやすくするサポートにもなります。
<開脚>
そこで、皆さんが気になる股関節の柔軟性ですが…
開脚では、股関節を外旋させていくわけですが、一般的
にその角度は平均45度と言われています。
ダンスにおいては、90度近くまで開くのですから、それ
なりに努力をする必要があります。
より開脚の角度を上げるためには、日々のストレッチが
大切です。
では、開脚を妨げる原因は何でしょう?
◎内転筋の柔軟性不足
◎股関節靭帯の柔軟性不足
◎ハムストリングスの柔軟性不足
◎個人的な骨格の差
などが考えられますが、一番影響するのは筋肉より
関節を守っている靭帯でしょう。
生まれつき柔らかく長い靭帯を持っている人は、苦も
無く180度開脚もできるでしょうが、それは反対に
組織を傷める危険もある訳です。
強靭な靭帯は、体を守るためには必要なのです。
骨の個人差は仕方ないとして、靭帯や筋肉の柔軟性を
つけていけば、可動域は広げることが可能と言うこと
です。
また、関節の可動域を妨げる原因は、1つだけではなく
いくつかの原因が、重なっている場合が多いでしょう。
【柔軟性を手に入れるためには】
股関節の柔軟性を手に入れるためのポイントは…
皆さん、開脚する時に脚を開くことに、一生懸命に
なりすぎることが多いです。
順番を踏まえて、徐々に行っていきましょう。
<開脚をする前に>
開脚をする前に、関係する筋肉のストレッチをしま
しょう。
関係する筋肉が固いまま、急に開脚しても思うようには
いきません。
腿の裏、足の付け根、内腿などをよくストレッチした
うえで、開脚してみましょう。
<開脚のポイント>
①骨盤を立てる
先ず、開脚した時に骨盤が立っていないと、体を前に
倒すことは不可能です。
猫背や股関節の柔軟性が無い方は、骨盤が後ろに倒れ
てしまいます。
また、頭から突っ込んで、骨盤が動いていない方も
多いので、上体はまっすぐにしたまま前に倒していき
ましょう。
②骨盤を動かさずに股関節を動かす感覚を知る
開脚をしても、股関節自体が動かないと関係ない筋肉
に力が入るばかりで効果が得られません。
足をフレックスにして、骨盤に手を当て、股関節から
脚を内側と外側にゆっくり動かして、股関節の動きを
感じてみましょう。
<開脚して上体を倒すポイント>
①充分に各筋肉をストレッチします。
②開脚したらまず骨盤を立てます。
③上体を上に引き上げ、特に腰裏を引き上げましょう。
④膝を天井に向けます。
⑤腰の後ろから、前に少しずつ押していきましょう。
毎日、少しずつ行って、股関節の柔軟性を手に入れま
しょう。
バットマンするにも、股関節の柔軟性が必要です!
体の中心にあり、骨盤と言う大きな骨につながっている
股関節は、なかなか手ごわいです。
と言うことは、粘り強くストレッチを継続して、股関節
の柔軟性を手に入れていきましょう。
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